「ロールオーバーってどういうこと?」
「損益通算不可ってどういう意味?」
NISAを使い始めた方へ!
NISAを利用していると様々な専門用語に出くわします。
今回の記事では、NISAを使う上で理解しておきたい以下の2つのワードを解説いたします!
1.ロールオーバー
2.損益通算不可
制度を十分に活用する上で知っておいて損のないワードなので、是非確認してください。
【NISA利用時に気になるワード】ロールオーバー、損益通算不可とは!?
特に”ロールオーバー”と”損益通算不可”については、意味を理解しておくと良いでしょう。 それでは早速見ていきましょう!
NISAを利用し始めると様々な専門用語に出くわします。
NISAのロールオーバーとは!?
”NISAのロールオーバー”とは、NISA口座で保有している株や投資信託の5年間の非課税期間が満了となった際に、翌年のNISA枠を使って非課税期間を5年間延長できる制度です。
株や投資信託を買ってから5年後には非課税効果はなくなりますが、そのまま非課税効果を継続させて保有していたいものは、わざわざ売ってから買い戻す必要がないということです。
図で表現すると以下のようになります。
ただし、現在のNISA制度は2023年をもって終了となります。 2024年からは”新NISA制度”が開始されますが、旧制度から新制度へのロールオーバーが可能か否かはまだ発表されていません。
現行NISA制度から新NISA制度へのロールオーバーができない場合、これからNISA口座を利用する人には不要な知識となってしまいますが、新NISA制度へのロールオーバーが可能となった場合に備えて理解しておいて損はないでしょう!
損益通算不可とは!?
株や投資信託などの運用資産から利益が出た場合、その利益に対して所得税が課せられます。
”損益通算”とは、1年間を通して出た利益に対して損失を差し引いて、最終的な所得税を計算できる制度です。
分かりやすい例を見てみましょう。
【利益が100万円、損失が80万円の場合】
所得税:(利益-損失)×所得税率
⇒(100万円-80万円)×20.315%=40,630円
となります。
純利益は、 100万円ー80万円ー4万630円=159,370円 です。
”損益通算不可”とは、文字通り、損益通算ができないという意味です。
NISA口座での運用に対して出た損失は、その他の口座で出た利益から差し引くことができません。
例を見てみましょう。
【特定口座の利益が60万円、NISA口座の利益40万円、NISA口座の損失80万円】
所得税:60万円××20.315%=121,890円
純利益は、 60万円+40万円ー80万円-12万1,890円=78,110円
このように、NISA口座で得た利益には所得税がかからないというメリットもある一方で、損失は損益通算できず、結果として純利益が少なくなるという可能性もあります。
NISA口座で運用する資産は、利益が見込める可能性の高い物を特に厳選することが望ましいでしょう。
NISA、つみたてNISAの全体像を知りたい方は下記記事をご参照ください。
『【知らないと損する話】NISA・積立NISA・iDecoの違いを解説-誰でも簡単に税金が減らせます-』
まとめ&次回予告
今回の記事では、NISAを使う上で理解しておきたい2つのワード、”ロールオーバー”と”損益通算不可”について解説しました。
専門用語はややこしいですが、正しく理解することで制度をうまく活用していきましょう!