「FXの専門用語がイマイチよくわからない・・」
そんなFX初心者の方向けに、FXを始めるうえで知っておきたい専門用語をわかりやすく解説します!
レバレッジ、スプレッド、スワップポイントを始め、証拠金維持率やロスカットなど基本用語を網羅的に紹介しますので、確認してみてください。
レバレッジとは
レバレッジとは、”持っている資金の何倍もの額まで投資できる制度”のことです。
「〇倍のレバレッジをかける」などといった使い方をします。
例えば、10,000ドル(1ドル=100円)の取引をするとしましょう。
(1)レバレッジをかけない場合
資金は 10,000ドル×100円=100万円 が必要になります。
(2)10倍のレバレッジをかける場合
資金は 10,000ドル×100円÷10倍=10万円あれば取引できる
という仕組みです。
国内FXではどの業者でも最大25倍のレバレッジをかけることができます。
レバレッジをかけた取引は、利益幅が大きくなりやすいというメリットと、損失幅も大きくなりやすいというデメリットを持っています。
例で確認してみましょう。
【資金10万円でドル/円取引が1ドル=100円→1ドル110円になった場合の取引】
(1)レバレッジなし
取引できる額:1,000ドル
利益:1,000ドル×(110円-100円)=1万円
(2)レバレッジ10倍
取引できる額:10,000ドル
利益:10,000ドル×(110円-100円)=10万
同じ10万円の資金で、レバレッジ取引では10万円の利益を得ることができます。
一方でデメリットを確認していましょう。
【資金10万円でドル/円取引が1ドル=100円→1ドル90円になった場合の取引】
(1)レバレッジなし
取引できる額:1,000ドル
損失:1,000ドル×(90円-100円)=-1万円
(2)レバレッジ10倍
取引できる額:10,000ドル
利益:10,000ドル×(90円-100円)=-10万円
レバレッジをかけた取引では、持っていた10万円の資金を失ったことになります。
レバレッジを上げるほど、ハイリスクハイリターンになることに注意しましょう。
Lot(ロット)とは
取引通貨単位=Lot(ロット)とは、”各業者が設定している最低取引通貨量”のことです。
例えば私が使っているDMM FXでは、1Lot=10,000通貨となっています。
ドル/円のFXをする場合、最低10,000ドルから取引することになります。
1Lot=1,000通貨の業者であれば、最低1,000ドルから取引できることになるので、取引通貨単位の小さい業者を選ぶことも重要です。
スプレッドとは
スプレッドとは、通貨ペアごとに設定されている”買値(Ask)と売値(Bit)の差”のことで、トレーダーにとっての実質的なコストを意味します。
ドル/円のFXを例にスプレッドの仕組みを見てみましょう。
買値(Ask)は、円からドルへの換金(ドルを買う)に必要な金額
売値(Bit)は、ドルから円への換金(ドルを売る)で得られる金額
この買値と売値の間にスプレッド分の乖離があります。
【ドル/円のスプレッド(コスト)】
買値(Ask):108.706円
売値(Bit):108.704円
スプレッド:0.2pips(0.002円=0.2銭)
スプレッドの単位を”pips(ピップス)”といい、1pips=1銭(0.01円)です。
買い注文と売り注文を同時に出すと、108.706円支払って108.704円受け取ることになるので、実質的に0.002円を負担したことになります。
1Lot=10,000通貨の業者では、
ドル/円のスプレッド=実質的なコストは0.002円×1万=20円
ということですね。
同じ通貨ペアでも業者によってスプレッドは異なります。
コストを抑えてより利益を得るためには、スプレッドの狭い業者を選定することがポイントです。
スワップポイントとは
スワップポイントとは、”通貨発行元の国と国の金利差から発生する通貨価値の調整額”のことです。
スワップポイントは、ポジションを保有している間発生し続け、決済したタイミングで利益(損失)となるものです。
スワップポイントの発生例を具体的に見てみましょう。
【スワップポイントが利益になるパターン】
(1)低金利国の通貨と高金利国の通貨の交換する買いポジションを保有
日本円(金利:-0.1%)と米ドル(金利:+1.0%)を交換する買いポジションでは、1.1%分(0.1+1.0)のスワップポイントが発生します。
(2)高金利国の通貨と低金利国の通貨の交換する売りポジションを保有
日本円(金利:-0.1%)とユーロ(金利:-2.0%)を交換する売りポジションでは、2.1%分のスワップポイントが発生します。
【スワップポイントが損失になるパターン】
(1)低金利国の通貨と高金利国の通貨の交換する売りポジションを保有
日本円(金利:-0.1%)と米ドル(金利:+1.0%)を交換する売りポジションでは、-1.1%分(0.1+1.0)のスワップポイントが発生します。
(2)高金利国の通貨と低金利国の通貨の交換する買いポジションを保有
日本円(金利:-0.1%)とユーロ(金利:-2.0%)を交換する買いポジションでは、-2.1%分のスワップポイントが発生します。
【例】
低金利通貨:日本円
高金利通貨:米ドル
ポジション:買い
スワップポイント:6円
この場合、決済するまで毎日6円のスワップポイントが付与されます。
1日だけ買いポジションを保有した後、決済した場合、6円を利益として受け取ることができます。
スワップポイントはFXで利益を得る手段の一つで、特に中長期志向のトレーダーにとって重要な要素です。
※FXで利益を得る仕組みについては以下の記事をご参照ください。
「【FX初心者向け】ド素人がFXに挑戦!-FXとはどんなものか、FXで利益が生まれる仕組みを解説します-」
証拠金維持率とは
証拠金維持率とは、”必要証拠金に対して占める純資産額の割合”です。
必要証拠金とは、ポジション中の通貨ぺアを持ち続けるために必要な資金額のことです。
1Lot=1万通貨の業者で、レバレッジ10倍のドル/円(1ドル=100円)の場合、
必要証拠金=100円×10,000ドル÷10倍=10万円
となります。
純資産額とは、ポジションしている額(時価)と余っている口座内の資金の合計額です。
純資産額が15万円だったとすると、
証拠金維持率=15万円÷10万円=150%
と計算されます。
トレーダーが維持すべき証拠金維持率の最低ラインは業者ごとに設定されており、 最低証拠金維持率を下回った場合、追加資金を要求されるため常に意識しておく必要があります。
ロスカットとは
ロスカットとは、業者が定める一定の証拠金維持率を下回ると”強制的にポジションが決済されて損失が確定する”仕組みのことです。
FX業者ごとに最低証拠金維持率が決められており、これをロスカット水準と言います。
証拠金維持率がロスカット水準を下回ると、損失の拡大を防ぐために強制的にポジションが決済されるようになっています。
例えばロスカット水準が50%でポジションしている金額が10万円の場合、純資産が5万円をきるとロスカットが発生します。
ロスカットになってしまうと、上昇相場であってもその時点で損失が確定しまうため、常にロスカット水準よりも余裕のある証拠金維持率を保つように心がけましょう。
まとめ&次回予告
今回の記事では、FXを始めるうえで知っておきたい専門用語を解説しました。
専門用語を抑えたうえでデモ取引などでFXを体感することで、より理解が深まりやすいと思います。